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ベルカント唱法について
ベルカント唱法とは?
現在、声楽指導の現場で教えられているベルカント唱法は横隔膜の強い支えを必要とし、体力がないと歌う事が出来ません。強い支えが必要なのは声が軽い力で出せるポジションから外れていることと、高い声を出すに従って喉が上がって来るためです。声は大きく分けると頭声という極めて量感の少ない声と胸声という量感の多い声に分けられます。
量感の多い胸声では高い音に上がって行く時には喉が上に上がろうとする力も強くなり、それを上がらないようにする為、同じ力の支えが必要になります。
約400年前から受け継がれている本来の伝統的ベルカント唱法はこの喉が持ち上がろうとする音域(パッサッジョと言います)では量感の少ない頭声やファルセットの感覚に切り替わっているので喉が上に引かれる事なく、過大な筋力による支えも必要無く自然なバランスで横隔膜による支えは働いているのです。
このバランスは人間が子音を伴った言葉を身に付けるに従って失われていくもので、乳児の腹式呼吸や発声が理想的と言われるのもここに根拠があるのです。
伝統的ベルカントの腹式呼吸
伝統的ベルカント唱法で気をつけなくてはならないのは、横隔膜の働きを直接的にコントロールしようとするのではなく、”結果的に働いていた” 感覚に留まらせる事です。直接的な横隔膜の使い方を先に考えてしまうと、その分、頭声による純粋な響きは失われてしまいます。また、横隔膜周辺に意識的な力が加わった事で他の部位に不必要な感覚が発現してしまい、発声をかえって難しくしてしまうのです。
現在一般的に指導されているベルカント唱法はこの横隔膜を中心とした”発声器官を直接コントロールする” 方法が主流で、相応の体力が必要になってくるのです。繰り返しますが頭声の正しい使い方をマスター出来れば横隔膜の使い方を特別に学ばなくても既に正しいバランスで横隔膜は息を支えています。その使われ方は人の睡眠時に行われているものと何も変わりません。
頭声やファルセットは単独では芯のない弱々しいものでしかありませんが、正しいイタリア語のピッチと響きのポジションがつかめれば、喉への過大な負担をかけることなく、力強い胸声と変わらない充実した声で高音域までをカヴァーする事が出来るのです。
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